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食べる女 その参

息子が 大学に入りその アパートを見つける為 家族一同で博多に出てきました。
その時 信号待ちをしている街角 ガラス張りのラーメン屋のカウンターで 
女子大生だろう女の子が一人でラーメンを食べていました。
私は 息子の脇腹を肘でつつき 向こうを見ろと顎を振ったのです。
息子も そのラーメンを一人で食べてる女子大生らしい娘さんを見ました。
「お前 あんな風に 一人で飯が食えるか?」
「・・・・・・・・」
息子は 何か言ったか言わなかったか、声が小さくて聞き取れませんでした。

幸か不幸か これまで息子には ただの一度たりとも 一人で食事をさせたことが無かったのです。
必ず 誰が 家にいる家庭だったのです。
典型的な 箱入り息子でした。
一人で 飯が喰えるようになれば それだけでも大学へ遣る意義があると送り出したものでした。
暫くは コンビニで弁当でも買って アパートで一人で喰んだろうと思っていました。

まあ 親馬鹿の心配は不要だったようで 私のDNAが生きていたのでしょう。
直ぐに一人で 飯を喰えるようになったようです。

まぁ、一人で カウンターでラーメンを食べてる娘さんを見た時は
なんて たくましいのだろう。と思ったものです。

その昔 これと同じような体験をしたことがあります。
一寸昔の コンビニもホカ弁もなかった頃の話しです。
学校が夏休み入っいた頃 職場近くの蕎麦屋でランチを食べてると
一人の小学生が入ってきたのです。
目は 不安そうに泳いでいます。
おかみさんとは 知り合いだったのでしょう。おかみさんを見つけると ホッとした安堵の目に代わります。
でも それでも 体からは不安げでおどおどしたオーラが溢れています。
おかみさんに 案内されテーブルにつき 二言三言何やら話しています。
多分 食事の注文でしょう。

暫くすると 彼の前に丼が運ばれてきました。
彼は それを腕で 抱きかかえるようにして 且つ周りへ放つ注意はそのままに注意を払いつつ 食べだしたのです。

多分 ご両親は共稼ぎなのでしょう。
普段は 給食があるから良かったのですが 夏休みは給食がありません。
やりくりして 祖母だの近所の方に頼んでいたのでしょうが どうしてもやりくりできない日がその時だったのでしょう。

「〇〇や、ここに500円置いて置くから お昼は△□の蕎麦屋さんに行って好きなものを食べなさい。
あそこの おかみさん知ってるやろ。おかみさんに話しておくから 心配しなくていいから。
一人で 食べれるね」
こんなやり取りがあったのでしょう。

いくら知り合いとはいえ 小学生一人で飯を喰わせるなんて・・・・・
なんて よその子は逞しいんだ。
丁度 その当時 私の息子と同じぐらいの年ごろでした。
内の息子は 一人で飯喰えねぇだろうなぁ?
また 親の 俺自身がそんなこと息子にさせることができないと思ったものです。

子供が一人で 飯を(ラーメンを)喰うというのは 逞しいものです。

そんな心配をしたのも昔の事 箱入り息子も飛び立ち 
今では親の言うことも聞かないおじさんになり 今日は何を食べていることやら。

一人で カウンターでラーメンを食べてる娘さん、逞しくもあり、また、美しいものです。

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